2020/03

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JUGEMテーマ:自分が読んだ本

 

 ※漢字面倒な所はカタカナ使用します。

 

 元々、要には不吉な名前が付けられていて、先行きがあまりよろしくない感じはあった。死者の山の名前を付けるとか、ギョウソウのセンスは悪いと個人的には思っていた。

 

 ロウサンの行動を不可解だと感じる人も多いだろう。ロウサンは、アセンが裏切るのを見越して、その悪事の一部始終を見て咎める役目を担っていた。アセンが何を考えて謀反を起こしたのか、それが何故いけない事だったのか、周囲を傀儡で囲ってしまっているアセンには理解出来ない。だから、ロウサンがそれを指摘している。

 同じ苗字の者は連続して王にならない(ギョウソウもアセンも朴性つまり、ギョウソウを討ってもアセンは次の王になれない)、ギョウソウがアセンと競っていたのは人としての質であり、手柄ではなかったと言う現実。玉座を簒奪しても、アセンが気分良く過ごせない環境にしたのはロウサンだと言える。

 ただ、ロウサンは泰の人間ではない。黄海の民で、ずれた考え方をしている部分がある。だから、キョウソウの配下の様な忠誠心のある者達から見れば、裏切り者に見えても仕方ない動きもしている。ヤリが、ロウサンの配下であった事からも分かるように、ギョウソウの配下を助ける様に手を回しているものの、ロウサンはコッキである要に強い興味を持っていて、王でない者に平伏し、人を殺傷するのを見ている様子は知りたかった答えを得たと言わんばかりの様子だった。

 こういう知りたい事に対する興味を、大義名分と同じ様に扱ってしまうから、裏切り者と思われてしまうのだろう。

 

 一方アセンとしては、玉座に興味があると言うよりも、天に認められて王になってしまった元ライバルを徹底的に貶めて息の根を止めたかったのだろう。民衆に石を投げさせ処刑する。そこまでしなくては気が済まない程の強い憎しみがあったのだ。そんなに憎んでしまう前に仙籍を返上して他国で果てると言ったギョウソウ。そこまでになった自分を想像できた人間とそうでない人間の差が出たなぁと思う。

 

 何にしてもロウサンの気まぐれな行動におとがめなしを許せないと言う人も多いだろうが、個人的にはこの人が城に残っていて良かったのではないかと思っている。